1.はじめに
12bitのAD変換器を持つPIC18F25K80は、電圧調整器のDCモータ制御や電圧表示器として多くの製品に
使用してきた。
今回,直流電圧測定のアプリケーションにおいて、応答時間を1msec以内との高速化の要求があった。
このPICマイコンで仕様を満足できるか、基本となるAD変換速度を調査し実現の可能性を確認する。
2.PIC18F25K80のAD変換の速度を決める要素
(1)AD変換Clock
①一周期の最小時間が規定され
0.8μsecとされている。
(VDD=5Vの時)
②A/D DATAのB0期間は2TAD掛かっている。
③Clockの設定
CUPのClockはFosc=64MHzである、
64分周を設定しTAD=1μsecに設定。
(2)アクイジョンタイム
AD変換器は1つであるが、入力端子は複数チャンネルあり切り替えて使用する。
切替直後はAD変換器の入力容量に充電しているため電圧が安定しない。
安定待ち時間を自動で挿入するACQTを設定する。
今回は4*TADを設定(=4μsec)
(3)変換時間
TAD=1μsec,Tacqt=4μsecに設定
b0期間は2TAD掛かるので
変換時間は(4+13+1)*TAD=18μsec
(実際の計測周期は26μsec)
3.AD変換割込による測定周期の確認