◆概要
有機物を含む絶縁材料で電気部品を作ると表面に微小電流が流れ有機物が炭化して電気の流れる道(トラッキング)が形成されます。トラッキングが成長すると火災や感電が問題となります。
本装置は、この劣化を加速試験するものです。
耐トラッキング性 :トラッキングとは絶縁物の表面での微小放電の繰り返しにより炭化導電路が形成され絶縁破壊に至る現象をいい、この起こりにくさを耐トラッキング性といいます。
◆特徴
電極配置、滴下液量、自動滴下間隔、滴下位置間隔、過電流検出、破壊判定時限等の設定値変更が容易で種々の実験に最適です。
電源部と電極部は分離でき、小型軽量で取扱いも容易です。
試料厚さが異なる場合にも供試台は上下動が可能ですから滴下位置間隔の設定も簡単です。
◆用途
UL746A による絶縁バリア、エンクロジャの部分、充電部に接する部分等に使用される絶縁材料、特にポリメリック材料(プラスチック+ゴム弾性体)等の炭化導電路形成の評価
IEC による関連絶縁材料の炭化導電路形成の評価
◆耐トラッキング性試験装置仕様
耐トラッキング性試験装置 | |
形名 | TSC-11D-1 (1チャンネル仕様) |
図番 | TS-EC0017 |
仕様電源 | AC100V MAX1.5kW |
発生電圧 | 50~1000V |
過電流検出 | 0~2A (メーターリレー) |
自動滴下間隔 | 1~60秒 |
判定時限設定 | 1~10秒 |
電力押圧 | 100g重 |
電極配置 | 0~20mm |
滴下位置間隔 | 40~60mm |
電解液滴下量 | 18~40mm3 |
連続滴下数 | 22.6mm3 |
寸法 | 530W×1580H×500D |
重量 | 100kg |
※2チャンネル以上をお求めの場合は、
TSC-11D-1を必要チャンネル数分ご注文いただくことになります。