1.はじめに
SUCシリーズは、交流入力だけでなくソーラパネルなど自然エネルギー
からのバッテリ充電を行うことができる無停電電源(UPS)です。
電力(容量)とバッテリ電圧(12V/24V)の組み合わせから、
全8機種をラインナップしています。 右の写真は800W/12Vタイプです。
2.主な仕様
大項目 | 項目 | 仕様 | |
---|---|---|---|
交流 | 入力電圧 | 単相100V 周波数 50/60Hz | |
出力電圧 | 単相100V 波形:正弦波 周波数は入力に合わせて設定が必要です |
||
出力電力 | 800W/1200W/1600W/2200W | ||
出力切替時間 | 10msec以下 | バッテリ | 公称電圧 | 12V | 24V |
充電 | ソーラパネル最大入力電圧 | 30V | 55V |
充電電圧 | 14.2V/14.6V切替 | 28.4V/29.6V切替 | |
最大充電電流 (ソーラ充電、交流入力からの充電とも同じです。) |
20A | 10A |
3.特徴
・動作モードとして、UPSモード(通常のUPS動作)とSAVモード(自然エネルギー優先)があります。
UPSモード:通常は交流入力をバイパス出力していて、停電時はインバータ出力となります。
SAVモード:ソーラパネルからの電力供給を期待した動作です。バッテリ電圧が閾値以上(12V仕様なら11V以上)
の場合は、常にインバータ出力しており、バッテリ電圧が下がった場合のみ交流入力をバイパス出力します。
・出力切替わり時は周波数位相を合わせています。具体的には、電源を投入すると最初はインバータ出力となり、
内部で位相合わせが完了してから交流入力をバイパス出力します。
バイパス出力中は、内部で位相合わせを常に行っており、停電発生時は瞬時にインバータ出力に切り替えます。
停電復旧時は、電源投入時と同じように位相合わせ完了後にバイパスリレーを切り替えます。
停電発生時:瞬断時間は約8msecです。 停電復旧後:切替時間は約2msecです。
停電発生する前、及び停電復旧後の出力切替後は、交流入力からのバッテリ充電も行っています。(DIPスイッチ設定によります。)
5.動作詳細説明
(1)SAVモード
通常バッテリからインバータ出力しており、バッテリ電圧が下がった場合のみ交流入力をバイパス出力します。
項目 | 状態及び動作 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
条件 項目 |
交流入力 | あり | あり | 無し | 無し | - | ||
バッテリ電圧 ※1 | 11~14V | 11V未満 | 11~14V | 10V未満 | 14V超え | |||
ソーラ入力が 14V/3A以上 ※1 |
あり | 無し | あり | 無し | あり | あり | あり | 動作 | ソーラ充電 | する | しない | する | しない | する | する | しない |
AC充電 ※2 | しない | しない | しない | する | しない | しない | しない | |
交流出力 | インバータ | 交流入力 | インバータ | 出力無し | - |
動作チャート
T1:交流入力があり、バッテリ電圧が12V(※1)以上あれば、インバータモードとなり、
出力はインバータ出力となります。この間ソーラ充電を行います。
T2:バッテリ電圧が11V(※1)まで下がった場合、交流入力があれば、バイパスモードとなり、
交流入力が直接出力されます。この間ソーラ充電あるいはAC充電を行います。
T3:バッテリが充電されて14Vになると、再度インバータモードとなり、出力はインバータ出力となります。
T4:インバータモード中に交流入力が無くなり、バッテリ電圧が10V(※1)近くまで下がった場合、
インバータ出力を停止します。ただしソーラ充電は行います。
T6:バッテリが充電されて14V(※1)になると、再度インバータモードとなり、インバータ出力を再開します。
※1 12V仕様の時の値です。
※2 DIPSWのS2設定(AC充電機能)がONの場合の動作です。
(2)UPSモード
通常は交流入力をバイパス出力しており、停電時はインバータ出力となります。
項目 | 状態及び動作 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
条件 項目 |
交流入力 | あり | あり | 無し | 無し | - | ||
バッテリ電圧 ※1 | 11~14V | 11V未満 | 11~14V | 10.5V未満 | 14V超え | |||
ソーラ入力が 14V/3A以上 ※1 |
あり | 無し | あり | 無し | あり | あり | あり | 動作 | ソーラ充電 | する | しない | する | しない | する | する | しない |
AC充電 ※2 | しない | する | しない | する | しない | しない | しない | |
交流出力 | 交流入力 | 交流入力 | インバータ | 出力無し | - |
動作チャート
T1:交流入力があれば、バイパスモードとなり、交流入力が直接出力されます。
この間、バッテリ電圧が14.2V(※1※3)になるまで、ソーラ充電あるいはAC充電を行います。
T2:交流入力が無くなった場合、インバータモードとなり、出力はインバータ出力となります。
T3:交流入力が復旧した場合、バイパスモードとなり、交流入力が直接出力されれます。
充電動作を再開します。
T4:再度交流入力が無くなった場合、T2と同じ動作になります。
T5:交流入力が復旧せず、バッテリ電圧が10.5V(※1)近くまで下がった場合、インバータ出力を停止します。
ただしソーラ充電は行います。
T6:バッテリが充電されて12.5V(※1)になると、再度インバータモードとなり、インバータ出力を再開します。
※1 12V仕様の時の値です。
※2 DIPSWのS2設定(AC充電機能)がONの場合の動作です。
※3 DIPSWのS3設定(電池種別設定)により変わります。(14.2V/14.6V)