分流器とは
電流の測定で、一般に抵抗に電流を流し、その電圧降下を測定する際に用いられる抵抗です。
また、高精度の測定を行う時も電流を電圧に変換して測定する時の抵抗としても使用します。
仕様誤差及び指示計器と分流器の組合わせは、下表の通りです。
計 器 | 分流器 | 許容差 |
0.2級 | 0.1% | 0.1% |
0.5級 | 0.2% | 0.2% |
1.0級 | 0.5% | 0.5% |
1.5級 | 0.5又は1.0% | 0.5又は1.0% |
2.5級 | 1.0% | 1.0% |
ご注文の際は、以下の1~4をご指定下さい。
1. 定格電流 (A)
2. 定格電圧降下 (mV)
3. 許容差 (%)
4. 指示計器の精度 (級)
* 標準電圧降下は、50mV,100mVです。特注により、60mV~1000mVまで
製作致します。
* 0.5%、1.0%品については、最大長さ140mm,取付寸法120mmの
ものも特別製作致します。
ご注文の際、120mmピッチ品とお申し付け下さい。
外形図1
電圧降下 50mV
0.2% 電流値 150A以下
0.5% 電流値 200A以下
電流値 | 75A以下 | 100A以下 | 200A以下 |
A | 40 | 40 | 50 |
電圧降下 100mV
0.5% 電流値 200A以下
電流値 | 5A以下 | 50A以下 | 200A以下 |
A | 70 | 80 | 87 |
B | 110 | 110 | 118 |
電圧降下 100mV
0.2% 電流値 75A以下
電流値 | 5A以下 | 50A以下 | 75A以下 |
A | 43 | 53 | 68 |
電圧降下 100mV
0.2% 電流値 100 ~ 150A
電圧降下 50mV
0.5% 電流値 300A ~ 1kA
電流値 | A | B | C | D | E | 電流端子 |
300A | 135 | 105 | 40 | 7.5 | 15 | M12×30 |
500A | 155 | 115 | 45 | 10 | 20 | M12×40 |
750A | 175 | 130 | 45 | 15 | 30 | M12×50 |
1kA | 175 | 135 | 60 | 18 | 30 | M12×50 |
電圧降下 50mV
0.5% 1.35kA~1.7kA
外形図7
電圧降下 50mV
0.5% 1.75kA~2.3kA
用語について
(1)定格電流 分流器に表示された測定最大電流。
(2)定格電圧降下 分流器に定格電流を流したときの電圧端子間の電圧降下で、分流器に表示された値。
(3)分流器抵抗値 定格電圧降下を定格電流で割った値。
(4)電流端子 分流器に測定電流を流す端子。
(5)電圧端子 分流器の電圧降下を取り出し、計器に接続する端子。
(6)許容差 基準にとった値と、それに対して許容される限界値との差。
(7)分流器導線 分流器と計器本体間を接続する導線。
(8)母線 測定しようとする電流が流れる導線。
製品の保存・保管について
(1)抵抗体部分は非鉄金属の為、錆びの心配はございませんが端子及びボルト部分が鉄の場合があります。
極端な湿気や水滴などは避けてください。
(2)保管条件に関しまして特に厳しい条件はございませんが常温(5℃~35℃)、常湿(45~85%)程度で保管ください。
(3)落下など抵抗体に傷がつきますと値が大きくかわってしまいますので傷がつかないような保護を行ってください。