◆概要
・本装置は、出力周波数120Hzの交流電源です。誘導耐電圧試験に適しています。
・誘導耐電圧試験とは、無負荷電流が過大となるのを防ぐため、
定格周波数よりも高い周波数で高い電圧をかける試験です。
JISC4304,4306、JISE5007などに規定されています。
本電源は2V2f(2倍の電圧を2倍の周波数で印加する試験)用途です。
◆特徴
・電源部にはPWM方式を採用しており、出力電圧波形は歪の少ない正弦波です。
・出力電圧/電流は250V/30Aと大容量ですので、大型高圧VTの試験に最適です。
(VTの試験としては、2次側から110Vの電圧を印加して、1次側の耐圧を確認します)
・出力ON/OFF時、出力電圧をスローアップ/スローダウン制御します。
これにより、出力オフ時は、試験物(トランス、VTなど)のコアの消磁ができます。
出力電圧波形(250V,120Hz) スローアップ/スローダウン出力波形
◆製作例
一般仕様 | |||
図 番 | PS-GF0089 | ||
入力電源 | 三相 AC200V±10% 50/60Hz | ||
寸法・質量 | W400×H860×D660(突起部除く) 約140Kg | ||
電気的仕様 | |||
出力電圧 | AC0~250V(ロータリーエンコーダーにより0.1Vステップで設定可能) <注1> | ||
出力電流 | 定格電流30A(33Aにて遮断) <注1> | ||
周波数 | 120Hz固定 <注2> | ||
波形 | 正弦波 歪率2.0%以下(220V±30V出力にて) | ||
出力電圧の スローアップ/スローダウン |
0V→250V立ち上り時間:約500msec 250V→0V立ち下り時間:約500msec |
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タイマー設定 | オフ及び、1.0~99.9sec(0.1secステップ)、100~999sec(1secステップ) | ||
電圧計 | デジタル AC0.0~300.0V(±1%f.s) | ||
電流計 | デジタル 0.0~50.0A(±1%f.s) | ||
周波数計 | デジタル 80~160Hz(±2Hz) | ||
ホールド機能 | タイマー設定時、及び遮断時には、試験終了時の測定値を保持(表示)します |
注1 出力電圧および電流は、このケースサイズで出力容量10kVAまで製作可能です。 最大容量は100kVA程度までPWM交流電源としての製作実績があります。 注2 出力周波数は、100Hz/120Hz切替や、50~120Hz可変にて製作することも可能です。