単巻変圧器はオートトランスとも言われています。
複巻変圧器は、1次側と2次側が別々に巻かれており絶縁されていますが、
単巻変圧器は、1次側と2次側が同じ巻線を使用しており絶縁されていません。
同じ巻線を使用しているため、複巻変圧器に比べて、小型、軽量化することが
できます。しかし、絶縁されていないというデメリットがあります。
◆サイズ
単巻変圧器のサイズは自己容量を計算する事で求まります。
例:
【単相】
1次電圧200V、2次電圧100V、2次電流100Aとすると自己容量は、
(1-100V/200V)×10kVA=5kVA となり、
単相変圧器 TSH1-Hシリーズで比較した場合、
定格容量 10kVAの複巻変圧器に対して、およそ半分の質量になります。(下表No.AとNo.2 比較)
同じ定格容量でも電圧差が少ないほど自己容量が小さくなり、サイズも小さくなります。(下表No.1とNo..2比較)
注:電圧差が大きく、大電流になるものは単巻にしても小型化のメリットはありません。
No. | – | 1次電圧/ 2次電圧 |
2次電流 (A) |
定格容量(VA) | 自己容量(VA) | W(mm) | D(mm) | H(mm) | 質量(kg) |
A | 複巻変圧器 | 200V/100V | 100 | 10k | 10k | 260 | 230 | 225 | 80 |
1 | 単巻変圧器 | 200V/180V | 55 | 10k | 1k | 170 | 150 | 175 | 12 |
2 | 単巻変圧器 | 200V/100V | 100 | 10k | 5k | 260 | 200 | 225 | 40 |
【三相】
1次電圧220V、2次電圧200V、2次電流115Aとすると、
定格容量40kVAに対して、およそ4kVA相当の大きさになります。
◆製作例
一覧表のExcelファイルは、
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